HOME >Tips for Color Theory>「第一章 色の三要素」



 
 色を人間が判断する定義は「物質が反射した光の波長」であると言われています。その色を判別する為に人は名前を付けました。現在、その方法は様々な分類で体系化されています。
ここでは、日本でたぶん多く使われているであろう『マンセル表色系』を使って簡単に勉強してみようと思います。

 マンセル表色系では、どんな色も『色相(Hue)』、『彩度(Chroma)』、『明度(Value)』の三属性を含んでいます。例外として無彩色(純粋な白と黒、その間にある灰色)は色相と彩度が適用されません。


色相環 まず、『色相(Hue)』です。

色相とは、色合いを表します。赤(Red)黄(Yellow)緑(Green)青(Blue)紫(Purple)といった5色を標準色に、中間の色(YRGYBGPBRP)5色を加えたものが10色相です。右の図は色相環といい、赤を基準として反時計回りに360゜に配置したものです。


次に、彩度(Chroma)です。

彩度とは、色の鮮やかさを表します。彩度が高いと鮮やかさが鮮明になり、色が際立ちます。逆に彩度が低いと鮮やかさが薄れてしまいます。下にわかりやすく3つの写真を置きました。見比べてみてください。

彩度が低い
中間の彩度
彩度が高い



最後に、『明度(Value)』です。
明度とは、色の「明るさ・暗さ」を表します。
明度が高くなると明るいイメージになり、限度を超えると色はかすんでしまいます。逆に明度が低くなると暗くなってしまいます。


明度が低い
中間の明度
明度が高い




 
 下図が、マンセル表色系を空間的な構造として表したもので、『色相(Hue)』、『彩度(Chroma)』、『明度(Value)』の三要素を三次元的に理解することができます。




 右の図がマンセル色立体から10色に分けた断面図になります。断面図にすると彩度が横軸、明度が縦軸になっているのがわかると思います。

 断面によって形が違うのは、各色相によって純色の明度値と彩度値は大きく異なる為です。
 ですから、立体にするとかなりいびつなカタチになってしまいます。

 この断面図1枚1枚は色相を表していて大別すると、

BG
YR
PB
GY
RP

のように分けることができます。これらの色の組み合わせは色相環で互いに向かい合った色と同じ色の組み合わせになります。

色の三属性のまとめとして色立体を紹介させていただきました。

 


BG

R

マンセル色立体断面図

B

YR

マンセル色立体断面図

PB

Y

マンセル色立体断面図

P

GY

マンセル色立体断面図

RP

G

マンセル色立体断面図


 
 色の組み合わせを考える際に、様々な色を表現して「もっと明るい青」、「柔かい緑」、「濃い赤」、「浅い黄色」といった言い方をしませんか?

 「明るい」、「柔かい」、「濃い」、「浅い」、こんな単純な形容詞 を付けるだけで様々な色が想像できます。その様々な色の印象、これがトーン(tone)です。

 色の3属性を使って説明すると、トーンは、明度と彩度を組み合わせた色です。
トーンは明るい暗い「強い・弱い」「濃い・淡い」などの言葉によって、色の印象や感じなどの調子を表現します。

PCCS(日本色研配色体系)では、トーンを17種類のグループに分けて分類化しています。
下の図では上下が明度を、左右が彩度を表わします。




これだと、ちょっとゴチャゴチャしていてわかりにくいですね。次の図で、もっとわかりやすく赤色にしぼってみましょう。

W
ホワイト
ltGy
ライトグレイ
明るい灰色
mGy
ミディアムグレイ
灰色
dkGy
ダークグレイ
暗い灰色
Bk
ブラック
p
ペール
薄い
lt
ライト
浅い
ltg
ライトグレイッシュ
明るい灰みの
sf
ソフト
柔かい
g
グレイッシュ
灰みの
d
ダル
鈍い
dkg
ダークグレイッシュ
暗い灰みの
dk
ダーク
暗い
b
ブライト
明るい
.
s
ストロング
強い
v
ビビッド
冴えた
dp
ディープ
濃い
.

なんだか、見たことのある図ですね。
これは前ページのマンセル色立体の断面図と似た性質を持っているからなんです



左端の縦列(白〜黒)は色相彩度を持たず、明度だけを持った「無彩色」と呼ばれるトーンです。
上の図を見ると、赤色の彩度に無彩色を混ぜたことによって赤色のトーンが生まれたことになるわけです

このように一般に赤色と呼びますが、ちょっとトーンが変わるだけでその印象は随分と変わってしまうことがおわかりになったかと思います。

では、次回はトーンを含めた色の組み合わせについて勉強したいと思います。





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